鳥取の自然が育む蜂蜜

私たちの蜂蜜づくりには、いくつかの大切なこだわりがあります。一般的な蜂蜜では、その土地ならではの風味や特徴を感じることは難しいものです。
しかし、大谷養蜂場では、6つの大切な要素によって、鳥取という土地の恵みと個性を最大限に引き出した、唯一無二の蜂蜜づくりを実現しています。

国産はちみつ

大谷養蜂場の蜂蜜はすべて、自然豊かな鳥取の地で採れた純国産です。自然の恵みと、私たちの手間ひまを惜しまない養蜂によって、丁寧に育てられています。

現在、日本で消費されている蜂蜜のうち、国産はわずか6%ほど。残りの多くは輸入品で、そのうち約7割が中国産です。国産の蜂蜜は、とても貴重な存在となっています。

日々口にするものだからこそ、「誰が、どこで、どのように」つくっているのかが見えるものを選んでほしい、それが私たちの願いです。

生産者の想いや、飼育環境がしっかりと伝わる、安心して選べる「本物のはちみつ」を、ぜひ手にとってみてください。

生はちみつ

大谷養蜂場の蜂蜜は、余計な加熱処理を一切行わず、ミツバチが集めたままの状態で瓶詰めしている「生はちみつ」です。
酵素やビタミン、ミネラルなど、天然の栄養がそのまま残された「生きたはちみつ」は、健康や美容を意識する方にもおすすめです。

実は、蜂蜜には「加熱されているもの」と「加熱されていないもの」があり、加熱する理由には主に4つの要因があります。

1. 結晶化を溶かすため

結晶化した蜂蜜を溶かす際には温度管理が非常に重要です。
蜂蜜に含まれる酵素やビタミンなどの成分は熱に弱く、50℃以上で加熱を続けると酵素が減少し、栄養素にも影響を与えるというデータもあります。また、香りや風味にも変化を及ぼします。
大谷養蜂場では、自然環境に近い45℃以下の低温で一昼夜以上かけて、じっくりと溶解処理を行っています。

2. 作業効率を上げるため

糖度の高い蜂蜜は粘度が高く、異物を取り除くための濾過作業に時間がかかります。
加熱により蜂蜜をサラサラにすれば、短時間で大量に濾過できるため作業効率は上がりますが、その分、品質には影響が及びやすくなります。

3. 糖度を上げるため

水分量の多い花蜜の状態で収穫を行ったり、糖度が十分に高まったつもりで採取しても実は糖度が足りなかった(水分量が多かった)などの場合があります。そのため、収穫後に加熱を行い糖度を人工的に上げる方法が使われることがあります。

4. 輸入の都合上

輸入はちみつは、コンテナ船で数か月かけて日本に届きます。赤道を越える航路では、船内温度が60〜70℃に達するとされており、輸送中に品質が変化する可能性があります。
現在では「恒温コンテナ」も使用されるようになりましたが、輸送方法まで確認することが、安心なはちみつ選びのポイントです。

シングルコムハニー(新巣蜜)製法

大谷養蜂場では、毎年ミツバチたちが一から作った新しい巣にのみ蜜を貯めさせる独自の「シングルコムハニー(新巣蜜)製法」を採用しています。

一般的な養蜂では、前年に使用した巣を再利用しますが、古い巣には雑味や匂いが混ざるリスクがあり、花の蜜本来の繊細な風味を損ねてしまうことがあります。

一方、新巣蜜は雑味がなく、香りに透明感があり、上品な味わいに仕上がります。
毎年巣を新しくするには、コストも手間もかかりますが、私たちはあえてこの製法を守ることで、残留農薬などのリスクを回避し、「安心」と「本当の味」をお届けしています。

完熟はちみつ

ミツバチは花の蜜を巣箱に持ち帰り、羽ばたき運動によって水分を飛ばしながら、ゆっくりと蜂蜜をつくります。じっくりと時間をかけて糖度が高まると、ミツバチは巣房に“蜜蓋(ミツブタ)”をし、蜜が完熟したサインを教えてくれます。

大谷養蜂場では、糖度80度以上、香り・甘み・栄養素がぎゅっと凝縮された最高品質の状態でのみ採蜜しています。

抗生物質不使用

大谷養蜂場では、すべての養蜂過程において抗生物質を一切使用していません。

一般的に、ミツバチの病気予防のために抗生物質を使用することがありますが、私たちは「自然な状態で健康に育ったミツバチから採れる蜂蜜こそが、本物の味」と考えています。

ミツバチが本来持っている免疫力を大切にし、環境や巣箱の衛生管理を徹底することで、薬に頼らない養蜂を実現しています。

無添加・粗濾過

大谷養蜂場の蜂蜜は、一切の添加物を加えず、必要以上の処理も行わない「無添加・粗濾過」です。

私たちが大切にしているのは、自然がつくり出した味・香り・栄養をそのまま届けること。
蜂蜜の風味や栄養は、過度な濾過によって損なわれてしまうことがあります。そこで私たちは、花粉などの天然成分をなるべく残すために、粗めのフィルターでやさしく濾過しています。

足し算も引き算もしない、自然のままの美味しさを、そのまま瓶に閉じ込める。それが、大谷養蜂場の「本物のはちみつ」です。